360年以上にわたるワイン造りの歴史を誇る南アフリカ、環境と人に配慮したワイン造りを行うニューワールドワインのリーディングカントリーでもある。
1998年には減農薬や減酸化防止剤、リサイクルの徹底や水源の維持などを盛り込んだガイドライン「環境と調和したワイン生産」(IPW)を制定。今では南アフリカのブドウ栽培家やワイナリーの95%以上が、ガイドラインに従ったワイン造りを行ってる。2004年にはワイン生産地の9割が含まれるケープ植物区が世界自然遺産になった。2010年ヴィンテージからは、ワインの品質保証およびトレーサビリティ(追跡)を担保するだけでなく、世界で初めてサスティナビリティ(持続可能性)を保証するシールを採用。 該当するワインボトルには淡いグリーンを基調とした植物のイラストが描かれたシールが貼られています。 認可を受けるためには、①化学農薬の使用を極力抑え、農場では害虫の天敵を取り入れる、②世界有数の豊かな植物区の生物多様性を保護する、③廃水を浄化する、④農場で働く人々の健康と安全衛生を確保する、の4項目を満たさなくてはならない。いったん認定を受けても3年ごとに独立機関の監査を受ける必要がある厳しい基準です。
さらに近年は、カーボンフットプリントの削減に向け、軽量ボトルの採用にも積極的である。
また、発展途上国で生産された農作物や製品を適正な価格で取引することにより、生産者を持続的に支える「フェアトレード」も盛んに行われています。 自然環境だけでなく、労働環境の整備も急速に進んだ。2013年に世界で販売されたフェアートレードワインのうち65%が南アフリカ産である。