2016年時点でワインの生産量は、世界7位。ワイナリー数は568、ブドウ栽培農家数は3145件。
南アフリカワインのワイン生産地域の大半は喜望峰の沿岸とその周辺にあり、ここでは、南極海による冷却効果の恩恵を受けることができる。これに加えて、背景には雄大な山脈が連なる。南アフリカワインのワイン生産者が幅広いスタイルのワインを産出できるのは、こうした地形的な条件が揃っているからである。
360年以上にわたるワイン造りの歴史を誇る南アフリカ、環境と人に配慮したワイン造りを行うニューワールドワインのリーディングカントリーでもある。
1994年、ネルソン・マンデラ氏の大統領の就任によりアパルトヘイトが撤廃された後は、海外市場へ向けた積極的な取り組みを強化し、ワインの輸出先はヨーロッパからロシア、米国、カナダやアジアへと広がった。今やワインの輸出量はこの20年間で約20倍になるほどの成功を収めている。
1970年代にはアメリカよりも早く原産地呼称制度( Wine Of Origin=WO)立法を制定。1990年代には、現「南アフリカワイン協会」(WOSA)の前身となる南アフリカワイン&スピリッツ輸出協会(SAWSEA)を設立。同協会は、世界でも最も環境に配慮したワイン生産国として「自然環境保護とワイン産業の共栄」をコンセプトに掲げる。